とらふぐの安全性
防汚剤の安全
『漁網防汚剤』で養殖魚にとって良い飼育環境を
海中に網をつけておくと、生物(動物や植物)が網全面に沢山の付着します。
そうなると、網の中の環境が悪くなり、魚の成長が阻害されたり病気にかかりやすくなってしまいます。
このため網に「漁網防汚剤」を塗布し、魚にとって良い環境を維持しております。
『漁網防汚剤』を使用しなかったら・・・
漁網防汚剤を塗布しないと生物(動物や植物)が網全面に幾重にも重なり合って付着しています。
これではとらふぐの飼育環境としては最悪です。
この状態では水の交換がほとんどなくなってしまうので、細菌や寄生虫などが繁殖してとらふぐの病気の要因となるほか、十分な酸素がなくなるためとらふぐの成長にも悪影響を及ぼします。
漁網防汚剤を塗布すると、飼育環境を阻害する生物の付着がなくなり、養殖しているとらふぐにとって快適な飼育環境を保つことが出来ます。
漁網防汚剤開発試験を実施
飼育魚並びに周辺漁場環境への安全性をしっかりチェック
昭和60年頃までは漁網防汚剤として有機錫系(TBT、TBTO)の漁網防汚剤が使用されていました。
しかし、「有機錫系漁網防汚剤の使用は環境汚染への影響が大きい、又養殖魚の安全性に対して問題があるのではないか?」との疑念が抱かれたことから、海面魚類養殖業界では「疑わしきは使用せず」を理念として、有機錫系漁網防汚剤の代替品の開発試験に着手すると共に、昭和62年2月には有機錫系漁網防汚剤の全面使用禁止を逸早く決定しました。
飼育魚と食品の安全を目指して、厳しくチェック
食品としての飼育魚の安全性、及び周辺漁場環境への安全性については全国漁業協同組合連合会が組織する『漁網防汚剤安全評価委員会』がこれを確認し、飼育網に対する防汚効果については(社)全国かん水養魚協会が試験網(実際の生簀で使用している網の一部)、全国漁業協同組合連合会が実網(実際の生簀で使用している網)でこれを確認しています。